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北海道公立高校入試の受験ガイド(2)〜入試までの学習スケジュール

 

北海道高校入試の受験ガイド、第2回は『入試までの学習スケジュール』についてお伝えします。

前回は『入試と定期の違い』についてお伝えし、入試の特徴について触れていきました。今回は、入試までの1年間をどうやって過ごせばよいのか、勉強のスケジュールを伝えていきます。

「どうやって受験勉強をすればよいか、わからない…。」
「志望校に合格するために、どんなことをすれば良いの?」
「裁量問題って難しい?対策が必要…?」

 

受験に対する疑問や不安を解消するために、【北海道入試の受験ガイド】と称しまして、シリーズで受験勉強についてお伝えします。内容は、主に北海道の公立高校入試について取り上げます。今後の勉強のお役に立てば役立てば幸いです。

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一年間の流れ

受験学年になるからといって、定期テストがなくなるわけではありません。なくなるどころか『学力テストABC』も実施されるので、秋以降はかなり過密なスケジュールとなります。

内申点に関わる定期テスト対策と、入試本番での得点を左右する受験対策。この2つの勉強を両立するためには、どの時期に何の勉強をするのか、計画をもって勉強に取り組まなければなりません。

今回は1年間を6つの時期に分けて、その時期にあった勉強テーマを示しました。これを軸にして、具体的に何を勉強するのか肉付けしていきます。

 

夏までの取り組み

【1】2月下旬〜春休み:入試に向けた準備

「中3になってからが受験勉強」と、決して甘く考えないこと。中3が忙しくなることを見越して、受験学年を迎える準備をしておきます。具体的には、中1.2の総復習です。

私の経験上、中2の内に1年・2年の復習を完成させた人、つまり基礎力に磨きをかけた人ほど上位の高校を無理なく狙えています。逆に志望校が下がる人は、中1.2の勉強を先延ばしにして、受験勉強に出遅れた人です。

さらに余力がある人は、数学・英語を中心に中3の先取りを進めます。特に進めてほしいのは、数学です。この先取りが、後の裁量問題対策へとつながってきます。

【2】4月上旬〜6月中旬:6月定期テスト対策に集中

実は中3において、100%定期テストの勉強に集中できるのは、6月定期テストだけです。10.11月や1月の定期テストは、学力テストや受験勉強と平行するため、「100%定期テストの勉強!」とはなりません。

したがって、6月定期テストで内申点を上げ、志望する高校のランクの基準を満たしておくことが、高校受験を有利に戦うことにつながります。

この時期は中体連を控えているので、部活が忙しくなりがちです。またゴールデンウィークと修学旅行があるため、そこで勉強の手が止まってしまいます。それを見越して、早めに予習ペースを作り、全力で定期テスト対策に望んでください。

【3】6月下旬〜夏休み:夏の受験集中特訓

定期テストが終われば、しばらくは自分のやりたい勉強ができます。

そして運動系の部活は全道大会に進まない限りは引退することになるので、時間的余裕ができます。(文化系、特に吹奏楽部などは忙しさが続きますが…。)

この時期は、受験勉強をメインに取り組みます。3月〜春休みの受験勉強が基礎固めだとしたら、6月〜夏休みは、中1.2〜中3で習った範囲の実戦的な勉強に移ります。受験用のテキストを用意し、8月道コンに向けて『得点を取るための勉強』を続けます。決めたテキストは夏休みに2周、受験までに4周以上解くようにします。

「裁量問題対策をやりたい!」という人は難しい問題集に取り組んでも良いのですが、それよりも数学・英語の中3先取りを進め、中3内容を完成させることを優先させてほしいと思います。裁量問題は『中1〜3で習った勉強』を融合させて作られるため、中3内容が終わらない内に対策をするとしても、限界があるからです。

 

秋以降の取り組み

【4】8月下旬〜11月上旬:定期8割、学力ABC2割の比重

10月末〜11月上旬の定期テストは、内申点に関わります。一方で9.10.11月の学力テストABCは『進路指導』に使われる試験なので、内申点には影響しません。

そのため、【数学:2次関数 英語:分詞・関係代名詞】など内容が難しくなることも相まって、どうしても定期テスト対策の方に力を入れざるをえません。

学力ABCテストに向けた勉強については、6月下旬〜夏休みの時期に受験勉強をタップリしておいて、学力ABCの1〜2週間前から試験範囲に合わせて調整するくらいが理想的です。

【5】11月中旬〜冬休み:冬の受験集中特訓

定期テストが終わったらまた受験勉強に取り組みますが、次の定期テストは冬休み明けすぐ、1月15日あたりの実施となります。

年内1ヶ月半は受験勉強に集中できますが、年明け2週間は定期テスト対策が中心となるので、スケジューリングに注意が必要です。(あっという間に時間が過ぎます。)

中3内容が終わっている人は、公立高校の過去問や裁量問題対策に全力を注いでOKです。まだ中3内容が終わっていない人は先取りを急いで、時間があれば過去問に取り組みます。

 

【6】1月中旬〜公立入試:入試直前の仕上げ

定期テストがもうないので、100%受験勉強に力を注ぎます。

基本的には【過去問→受験テキストで見直し】のくり返しです。早く北海道公立高校入試の過去問が完成した人は、裁量問題を想定して全国過去問を解きにかかります。

高校入試は中学3年間すべてが試験範囲なので、いくら勉強しても古い記憶から薄れていきます。受験が近づくほど今までやってきたテキストや過去問に的を絞って、抜け落ちがないか確認を重ねていきます。「難しい問題を解く=受験勉強」ではありませんので、目標点や合格点と向き合って適切な学習内容をチョイスしてください。

 

 

 


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

きっと受験生も、そうではない学年の人も、はたまた小学生も。「中3ってこんなに忙しいんだ…」と思ったに違いありません。

でも、大丈夫。

忙しいことを知っているだけで、どうしようか考えたり、見通しを持って行動できます。一番大変なのが、何も知らずにその時になって慌てることですから。

 

また回を重ねて、受験のことに触れていきます!

 

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個別指導北大コーチ