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中1に伝えた、厳しい現実の話。秋の定期は甘くない。

北大コーチでは、中学生は各学年ごとに週1回ずつ、予定が合う人は学年が集まって同じ時間帯に勉強する日を設けています。私は『ゼミの日』と呼びたいのですが、あまり定着しない感じなので、単に「学年が集まる日」とだけ呼ぶことが多いです(^^;)。

中1は足並みがそろうまで様子を見ていたのですが、ようやくみんなの予定がつかめてきたので、毎週金曜日19:30〜21:00に時間帯を設定。第1回目が昨日、9月6日(金)でした。

その様子と、お伝えしたことを共有しておきます。

秋の定期テストは平均点が大幅に下がる

5教科合計マイナス53.4点…!

まず、中1のみんなに配ったのが『昨年(2018年)の北辰中1年の得点通知表』でした。

先に補足してきます。

  • 定期テスト(1) →6月定期テスト
  • 定期テスト(2) →(副教科のみ)
  • 定期テスト(3) →11月定期テスト
  • 定期テスト(4) →2月定期テスト

一般的な中学校は11月14日前後が定期テストで、今年の美香保中は11月11日が定期テストです。北辰中は、昨年は10月31日、今年は11月1日と、他の中学校にくらべて2週間ほど早いことも覚えておいてください。

 

そして肝心の平均点を見比べると。

5教科合計の平均点が【6月:339.6点 → 11月:286.2点】まで下がっています。マイナス53.4点という、驚くほどの下がり方です。

なにが原因となって平均点が下がったのでしょうか。

 

試験範囲が広がる

平均点が下がった原因の一つに、試験範囲の広がりがあげられます。

6月定期は4.5.6月と勉強して挑むので、3ヶ月分の試験範囲でした。ところが11月定期は6.7.8.9.10月と期間が広がり、5ヶ月分の試験範囲になります。

たとえ6月で好成績をおさめていたとしても、「前と同じような勉強で、何とかなる…」と思った時点でアウトです。範囲が広いので、絶対に復習まで勉強の手が回りません。

数学が難しくなる

範囲の広がりだけではなく、内容が難しくなることも平均点が下がる原因となっています。

6月の数学の定期テストは、範囲が『正負の数』まででした。計算中心の出題なので、ミスさえしなければ80〜90点を超えられるような内容です。

しかし、11月定期は違います。

『方程式の文章題』という山場があるので、まずそこで大半の人が失点します。文章から読み取って式を作る必要がある上に、速さ・割合など、小学校でも苦戦する考え方が組み合わさるからです。

また『計算』についてもミスを重ねる人が増えます。文字の計算・方程式の計算・比例式などバリエーションが増えるため、「どの計算方法で問題を解いていくのか」を判断して解く必要があるからです。 

その結果、平均点は【6月:65.2点 → 11月:59.5点】と5.7点下がっています。内容を考えると、もっと平均点が下がる可能性も十分にあると思います。

英語が難しくなる

6月定期は英単語を覚えて、ピリオドや大文字/小文字のミスさえしなければ、簡単に得点できるようなテストです。

しかし、11月定期は違います。

be動詞・一般動詞といった文法がしっかり入ってくるので、文章を作ったり読み取ったりできなければ、歯が立たなくなります。問題の形式も、穴埋め・並び替え・書き換え・英作文など変化をつけてくるので、ただ暗記するだけでは対応できなくなってきます。

単語を覚えようと思っても、覚える量が多いので苦労する人が増えます。特に「英語の発音とつづりを一致させて覚えられない人が苦労します。例えば「お茶のteaと、海のteaは、同じ発音」などと、英語の法則を感覚として身につけている人は、効率よく勉強できるので、覚える単語量が増えてもそれほど苦労しません。

ちなみに平均点は、【6月:75.6点 → 11月:60.8点】と14.8点も下がっています。もはや6月と11月の定期テストは、別物と考えたほうが良いかもしれません。

現実は厳しいということを知っておくことが大事

このようなことを、【感覚】ではなく【実際の平均点】を見比べながら、中1のみんなに話しました。

なぜそのような話をしたかというと、道コンが終わり、夏休みが終わり、まだ定期テストが遠い未来なのかのように「何となく」流されて勉強している生徒が多かったように感じたからです。

自分が置かれている立場が、どのようなものか。このまま進めば、どのような未来が待っているか。まだ定期テストを1回しか受けていませんから、よくわからなくて当然だと思います。だからこそ、塾が厳しい現実を教えてあげなければなりません。

そして一人ひとりに、あらためてiワークの進度を調整し、達成目標を与えました。これから毎週、ワークの進みをいつもよりも細かくチェックします。厳しさを理解した人は、自分から進んで頑張ってくれると信じています。

ちなみに、中2の人も同じようにワークの進度を調整しました。中3の人には、道コンやA模試のデータをもとに話をしました。私の感覚では、もう定期テスト前の追い込みの時期です。そのくらいの感覚や危機感がないと、秋の定期テストは攻略できません。


この話をしてからずっと、ウォルト・ディズニーの言葉がリフレインしています。

Maintaining status quo is the same as retreating.

現状維持では、後退するばかりである。

ウォルト・ディズニー

現状維持では、ダメなんです!

塾の日々
個別指導北大コーチ